東山「将軍塚」から「京都五山の送り火」を観賞します。
その前に、「鈴虫寺」をお詣りし、「大河内山荘庭園」を訪ねます。
背景は「大河内山荘庭園・月香亭」からの京都市内、比叡山、大文字、双が丘、衣笠山です。




鈴虫の音色とユーモアたっぷりの住職の講話を求めて、千客万来。
 2012年8月16日
 「京都五山の送り火」は毎年この日にしかありません。もちろん毎年お盆明けの8月16日です。
 お天気については、懸けの要素の高い企画といえますが、ジジ連常任幹事Sさんが見つけてきてくれた「ぽけかる倶楽部」の企画イベント名は「京都を一望できる東山庭園より観覧!五山送り火観覧&鈴虫寺の説法、大河内山荘庭園見学」。大変興味深い企画です!!!
 「ぽけかる倶楽部」は東京の会社で「お手軽日帰りツアー・体験イベント・日帰りバスツアー」などを主催していますが、関西では馴染みが無く、企画イベントも関西ではほとんど無い状況のようです。ちなみに、現在の関西での企画は「貴船・川床の夕食プラン」のみです。(WEB検索)良く見つけてきてくれたものとホント感心しています。有り難い事です。
 「鈴虫寺」へ
 同行お仲間のバスは5台。我々は3号車ということで、13時に京都駅八条口から西山山麓の「鈴虫寺」へ向け出発します。
 約30分ほどで、「松室北河原町」バス停前の駐車場に着きます。ここで、「鈴虫寺」への地図を貰います。そして、ここがあの「苔寺(西芳寺)」への入口であることに気がつきました。「苔寺」への拝観が事前申し込みでない時に一度訪ねた記憶があります。大昔のことになります。
 「鈴虫寺」への道を歩きます。  「苔寺」への分岐地点を過ぎて、     13時45分、「鈴虫寺」へ着きます。    お寺への上り口前には、茶店があり、お店の方が人待ち顔で佇んでいます。個人での参拝であれば、お蕎麦を頂戴できるのですが。
 通称「鈴虫寺」は、正式には「妙徳山 華厳寺」。江戸時代中期の享保8年(1723)、華厳宗の再興のため鳳湛上人(ほうたんしょうにん)によって開かれ、現在は臨済宗に属する禅寺です。松尾山麓に位置し、京都市内を一望出来ます。「苔寺(西芳寺)」と同じで、お庭一面を苔が覆っており、木々や、竹林との調和が美しいお寺といえます。過去のご住職のご努力で一年中鈴虫の音色を聞くことが出来ることから、「鈴虫寺」の名前のほうが一般的になっています。
 法話をお聞きする為に一般の方々とは別の道を上がります。10分程の待ち時間があり、撮影をしてみます。1)     2)木々の根元には苔が      3) 頭上を覆う楓の葉は秋の紅葉を想像させます。       御法話を拝聴できる時間がきます。      講話室に入り、準備されたお菓子とお茶を頂戴します。美味しい!!! 室内は鈴虫の為としょうするクーラーが適度の室温を保っています。室内は7000匹の「鈴虫」の音色に蔽われています。講話室は満室です。
 御法話が始まります。その語りは「上方落語」を聞くような調子で始まります。冗談と悟りの為の法話が入り乱れて、笑いとともに仏様の教えを感ずることができます。「鈴虫説法」と呼ばれるこのお話しは、住職の桂 紹源師の独特のものでしょう。鈴虫の声を聞きながら、楽しませていただきました。
 30分程の御法話が終わり、出口で「幸福の御守」を3守頂戴します。御法話の中にあった所作での、我が家3家族の「幸福地蔵」前でのお祈りの為です
 講話室の横を通り、お庭を拝見します。1) 業平竹の群れ      2) 黒竹の群れ       3) 斜面を利用したさながら生け花を思わせる1景        4) 庭越しに見える講話室       5) 見事な苔の群集       6) お庭の先から京都市内が一望されます
 山門脇の「幸福地蔵」です。     この地蔵さまは”草鞋”を履いておられます。     その御足のみを     我々の家まで私達の願いをかなえるために歩いてきてくださる慈悲深い一願成就のお地蔵様です。従って、お願いのお祈りの時には必ず「住所、氏名」が必要とのことです。
 時間が迫っています。急ぎ足でバス停に向います。15時、バスの集合時間にギリギリセーフ。



東山如意ヶ嶽中腹には大文字焼きの為の大きな敷地が。
 大河内山荘庭園へ
 嵐山へ向います。途中、「桂川」を渡ります。「渡月橋」を渡り、この日の夕食をいただくこといなっている「レストラン嵐山」へは30分ほどで到着します。「美空ひばり記念館」などのある嵐山のメーンストリートを歩き、「大本山天龍寺」門前を過ぎて、「大河内山荘庭園」へ向います。天龍寺横の小川の向こうに「可愛らしい5対のお地蔵さん」を見つけました。   アップでその可愛らしさを撮ります。  竹林の道を歩きます。気温が下がっている感覚を実感します。  見事な竹の集まりはそのまま、画家の絵を観るようです
 15時45分、「大河内山荘庭園」の門前に着きます。   「大河内山荘の説明板」です。     大河内傳次郎氏は説明板によると1962年に亡くなられたようです。私の人生で、20年ほど重なっています。日活、新東宝、東宝の花形映画俳優として多くの作品に出演していましたが、東映に移ります。その時代、私が高校時代に良く見た東映映画の時期は、傳次郎氏にとって、花形を過ぎ、晩年となっていたのかもしれません。片岡千恵蔵、市川歌右衛門らが目立っていました。
 小倉山にある山荘の道をたどると、すぐに展望の良い場所に着きます。1) 山荘の緑の向こうに京都市街、比叡山、大文字焼きの為の空間がくっきりと目立っている如意ヶ岳が一望です。     2) 少しアップします。      3) 説明板。      園内を周遊します。      苔の緑が落ち着いた雰囲気を出しています。      茶室、「滴水庵」の建物も景色の要素となっています。       保津峡方面が覗かれる地点もあります。    その解説板です
 そして、「月香亭」からは、再度、京都市街と向かいの山々を一服の絵のように作り出している景色を味わうことが出来ます。1)       2)      3)説明板        入場時に渡されたお茶券でお茶をいただきます。    
 竹林を歩き、「野宮神社(ののみやじんじゃ)」を訪ねます。  その境内1)      2)      3)      
 渡月橋を渡り、そして戻ります。1)      2)      3)      4) 「大堰川(おおいがわ)」の表示は、渡月橋の上「流が大堰川で、下流が桂川とのことですが、保津川の名称が有名です。なにせ、亀岡から嵐山までの川下りは「保津川下り」ともいわれているのですから。      5) 燈籠流し会場が設定されています。       
 17時、食事のために「レストラン嵐山」の2回の大広間へあがります。お仲間バス2号車から5号車がまとめて面倒をみてもらいます。もちろん、ビールを頼みます。カラカラに乾いた体内にビールが染み渡っていきます。品数も十分にあるお料理で身も心も満足させられました



「妙法蓮華経」は法華経の正式なお題目。
 将軍塚での五山の送り火鑑賞
 18時15分、「将軍塚」へ向います。車内で団扇を一枚ずつ頂戴します。表は「五山の送り火」のイラスト、  裏面は「青蓮院 大日堂 将軍塚」と墨書されています。     東山ドライヴウェイの頂上駐車場への道路は進入車をチェックするための検問所が設けられています。届け済み以外の車は通行不可となっているようです。18時45分、駐車場へ到着、大日堂へ向います。
 「青蓮院門跡 大日堂 将軍塚」へは過去に2度ほど訪れています。その時は、「長楽寺」の脇の道をから、歩いて上がりました。「2009年2月11日 将軍塚へ登る」を参考にしてください。 この年の4月に東京、松本の仲間を案内する為の下見の為の登山で、本番は4月12日、13日でした。
 大日堂境内の景色観賞用のテラスは全て「特別指定席」(係りの人は、料金は5000円ですが、指定券が残っているかどうかは分からないとのことでした。)となっており、それ以外の我々多数(もちろん他のバスツアーのお客さんも沢山含まれていますが。)は各々場所を定めることとなりました。20時の「如意ヶ嶽 大文字の点火」まで、1時間以上の待ち時間となります。  19時10分の情景     19時15分のお仲間達。     
 ここで、「五山の送り火」とは、ウィキペディアの概要を参照すると、
 
京の夏の夜空を焦がす京都の名物行事・伝統行事。葵祭・祇園祭・時代祭とともに京都四大行事とされる。
 毎年8月16日に    ・「大文字」(京都市左京区浄土寺・大文字山(如意ヶ嶽)。20時00分点火)
                ・「松ヶ崎妙法」(京都市左京区松ヶ崎・西山及び東山。20時10分点火)
               ・「舟形万灯篭」(京都市北区西賀茂・船山。20時15分点火)
               ・「左大文字」(京都市北区大北山・左大文字山。20時15分。
               ・「鳥居形松明」京都市右京区嵯峨鳥居本・曼陀羅山。20時20分点火)
               以上の五山で炎が上がり、お聖霊(しょらい)さんと呼ばれる死者の霊をあの世へ送り届ける。

  大文字に点火されたと思われる20時、将軍塚からは「如意ヶ嶽 大文字」は同じ東山に位置する為、観ることは出来ません。「鈴虫寺」や「大河内山荘庭園」からは昼の間に遠望しています。
 20時10分、「松ヶ崎妙法」が一瞬で点火されました。想像以上に大きな火文字2つの出現で感銘を受けたのは私だけではありません。周囲のどよめきがそれを証明しています。20時15分、「舟形万灯篭」が点火。大きな舟形です。「左大文字」はそれ以前から見えていましたが、火の勢いが増して明るくなっています。「鳥居形松明」は残念ながらこの場所では見ることは出来ませんでしたが、バス駐車場へ戻る際、この展望台から観る事が出来ました。山裾にこじんまりとした感じでの発見でした。
 三脚を使用しない状態で、重い、300mm望遠レンズを使用したため、手振れが大きく、炎の写真は全滅でした。ジジ連仲間のIさんがの写真をお借りして、将軍塚からの送り火を紹介します。
 1) 「松ヶ崎妙法」が同時に点火されました。        2) 妙        3) 法        4) 舟形        5) 左大文字      
 6) ウィキペディアからお借りした最もお馴染みの 如意ヶ嶽 大文字です

 幹事Sさんには感謝!!感謝!!!!!の大変楽しく、感銘深い、今日のジジ連旅でした。帰りの直通バス(21時15分)もギリギリ間に合うことが出来、思いのほか早く家に帰ることが出来ました。。


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